整体技術の微差
整体といっても、たーくさんの流派があり、
長所短所があります。
一流のエリアに足を踏み入れてくると、
整体技術の微差がわかってきます。
微差とは、ほんのちょっとの違いのこと。
私はいつもこの微差を大切にしています。
またこの微差を詰めるのが勉強であると私は思っています。
例えば、
武術の良いところは、
実は、
誰にでも出来ないところです。
もちろん、
簡単にできることから始めますし、
その内にやれば出来ると思ってしまいますが
、
実際はそんなに簡単ではありません。
いつ、だれが、どれだけ、どんな場で、どんな風にという外因を想像した上で、
それ通用するように稽古をしているのか?
などを想定した場合、
ものすごく繊細な感性が必要なります。
見た目は一緒でもすごく難しい。
易しい誰にでも出来ることはあまり役に立ちません。
私がそれに気づいたのは二十代の時。
当時通っていたH師の武術研究道場で、
H師がなさる事を、長年稽古していた先輩も、誰も出来なかったのをずっと目の当たりにしていていました。
その後にお世話になったU師の沖縄空手でも、まったく出来る人がいない。
神戸の示現流K師の道場でも。
見事な手刀で丸太をカットするN師でも、
千葉の忍者H師のところでも。
でも、
それが面白いんです。
私の師たちのように、
誰にでも出来ること習って何がおもろいねん。
とまでは言いませんが。
確かに、
動きは真似ができますが、
見た目は一緒でも、内面が、奥行が違ったりします。
作法が変われば作用も変わりますから。
出来ないから価値があると思えるかどうか。
これは仕事の話も同じ考えです。
ビジネスの原理原則を考えた時に、
楽で
簡単で、
すぐ出来て、
誰でも出来ますってことは、
他の人も実践できます。
つまり、
ライバルが多くなるので結果的に、
気がつけば、めちゃくちゃ難易度が高い仕事になるわけです。
となると、
誰にも出来ないくらいの技術を得ることが、
誰にでも出来きる位置とは微差の位置となり、
それが本当の楽しくて、
面白くて、優しい仕事になります。
当院の整体技術は、優しいです。
だから、簡単には真似も習得もできません。
私でないと出来ない技術があります。
だけど、
最近まで当院の整体を何年も勉強に来られている先生達は、
かなりの技術になってこられました。
これは嬉しいですね。
教え方が上手いのでしょうか?笑
いえ、やはり意識と行動の継続。
一つ技術を極めるには、やり方を含めてあり方など、それ相応の時間が必要だということです。
本物と偽物が分かりづらくなっている世の中ですし、
その差はますます微差かもしれませんが、
中途半端でなく、
本物の時代がやってくるかもしれません。
その微差を追いかけるのがプロであると言えるのだと思っています。