なんとなく不調の原因は?神経が関与。
こんにちは。
5月も半ばを過ぎ、湿気と暑さがじわじわと始まってきましたね。
この季節、頭痛や肩こり、倦怠感など、
「なんとなくしんどい」という方がぐっと増えてきます。
その原因のひとつにわかりやすいのが
自律神経の乱れ。
無意識にがんばってくれている縁の下のちから持ちが、
静かに疲れてきているのかもしれません。
自律神経は、
呼吸などで間接的に影響を与えれますが、
基本的には、
意識ではコントロール不可能な神経です。
普段の生活習慣がものすごく大切で、
運動、食事、環境、睡眠、思考の
正しい知識に基づく毎日のケアの積み重ねがキモになります。
そもそもなんですが、
自律神経って老化するんですよ。
最近知ったんですけどね。笑
特に30代を過ぎた辺りから、
10代がピークだとすれば、
普通に過ごしていても、
40代では約半分のトータルパワーになってしまいます。
トータルパワーとは、
呼吸、心拍、血圧、体温、消化、吸収、排出、代謝などの働きのエネルギー量です。
ちなみに60代では4分の1を下回ります。
男女差も70代に入ると、
ほぼ同じになりますが、
若い間は男性の方がパワーは高いです。
では、
そんな自律神経の老化の引き金とは一体なんでしょ?
それは、炎症、すなわち
有害な活性酸素による酸化です。
中でも自律神経を構成する神経細胞ニューロンは、
一度傷つけられると再生はしないと言われています。
だからこそ、
30代を超えたら右肩下がりになる
機能低下の原因になる酸化を防ぎ、
自律神経に負担をかけないように
していくことが重要になってきます。
つまり、
自律神経って「意識で操作できない」から、
日々の無意識的な暮らし方
そのものに影響されてしまうんですよね。
呼吸、心拍、消化、吸収、代謝…。
これらすべてを、
無言で、無休で、調整し続けてくれている神経系。
私たちはそれを、
普段ほとんど意識していません。
けれど、
それに守られて生きているのです。
では、どう守るのか?
大切なのは、
何か特別なことを足すというよりも、
「これ以上、削らない」ことです。
つまり、
神経にとっての“邪魔”を減らすこと。
たとえば、
酸化を招くような食生活(糖質過多・加工食品・トランス脂肪酸)を控える
炎症を鎮めるミネラル(マグネシウム、亜鉛)、ビタミンCやE、水素ガスなどを意識して摂る
スマホやLED、音の刺激、情報の洪水から少し距離をとる
深い呼吸を思い出す時間をつくる
湯船に浸かる、自然の中を歩く、風の音や鳥の声に耳を澄ませる。
こうした静かに整える習慣は、
自律神経にとっての
「目には見えないサプリメント」になります。
自律神経は、繊細な“バランサー”
そして何より、自律神経というのは、
ただの「身体の調節装置」ではありません。
外の世界と、
内なる私たちの“存在”をつなぐ
橋のような役割も担っています。
たとえば、
誰かの怒った声を聞いた瞬間に
心拍が上がったり、
森の中で風を感じた瞬間に
呼吸が深くなったり。
それらはすべて、
「今、何かが起きている」と
教えてくれる感覚の通路=自律神経の働きなのです。
自律神経が整うと、
今ここが戻ってくる。
交感神経と副交感神経、
緊張と弛緩、
動と静、
陽と陰。
などなど。
このバランスが整っているとき、
私たちはようやく今、ここに、
戻ってこられます。
だからこそ、
自律神経を守るというのは単なる健康管理ではなく、
「意識の質を守ること」
そして、
自分自身の静けさ?在り方?を取り戻すことにつながっているのです。
整体でお手伝いできること、
「わかってはいても、整えられない」
「頭では知っているけれど、うまく休めない」
そんなときこそ、
整体という直接的だけど静かなアプローチが役立ちます。
整体では、
身体にやさしく触れることで、
皮膚のすぐ下に広がる自律神経ネットワークに穏やかに語りかけていきます。
ゼロ圧という、あいだの感覚
当院では、特に「ゼロ圧」と呼ばれる触れ方を大切にしています。
それは、押すでもなく、引くでもなく、
重くもなく、軽くもない、
緊張と弛緩のあいだにあるような圧。
このゼロ圧の状態は、なんと
交感神経と副交感神経の両方を静かに活性化させるといわれています。
つまりリラックスしながらも、活性化する、
深いところでエネルギーが目覚めていくような感覚です。
整うときに戻ってくるもの。
それは何かは分かりませんが、
施術中に、ゆらゆらと動きが出たり、
ふと深い呼吸が出たり、
心が静かになったり、
時には涙がこぼれる方もいらっしゃいます。
神経の緊張がほどけ、
感覚が自分自身に還っていくプロセスなのかもしれません。
本来の整体とは、
単なる「姿勢の調整」ではなく、
存在の奥行きに触れるような施術でもあるのです。
自律神経の老化は、年齢とともに自然に起こりますが、
そのスピードを緩やかにすることも、
深い回復の力を引き出すことも、
日々の生き方で変えられます。
がんばりすぎず、あきらめず、そして誤魔化さず。
日々の中で、
からだにやさしく触れる時間を。
迷ったときは、どうぞご相談ください。
身体の中に眠る本来の還元力を、
一緒に静かに目覚めさせていきましょう。